【2022/06/10追記】販売先の価格改定に伴い、価格が上昇しました。悪しからずご了承くださいませ。
「改訂版: 神ノ禍」販売開始しました。それも紙の本です。紙の本!!!
紙の本!!!!!!!(大事なことなので二回言いました)
幾つかのプランを用意していますが、「セット購入」が若干オトクです。
紙の本にするにあたって、今回は「イラスト表紙版」と「シンプルなモノクロ表紙版」の二種類を用意しました。
イラスト表紙版は、上の画像の通り。んで「モノクロ版」は、下の画像のような感じになっています。
そして、個別に一冊ずつ購入できるプランもあるんですが。四冊セットになっているプランが若干オトクです。「モノクロ版4冊セット」が一番安く、その次にお得なのが「カラー表紙版四冊セット」かなぁ、って感じです。
その他、購入に関するより詳しい情報はコッチのページを見てください。
「がっつりネタバレしていいから、あらすじを手短に教えてくれ」という方向けの内容紹介
個人的には「もう6年前に完結している物語だし、ネタバレしたって別にいいよね」って思ってるんで(ォィ)、ざっくりした物語の内容を書いちゃいますね。
■ここをクリックでネタバレを表示
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この物語は「空中要塞アルストグラン」シリーズの外伝という位置付けにあります。「空中要塞アルストグラン」シリーズに登場するキャラクター「ラドウィグ」が、彼の故郷である異世界・シアルン神国から地球に降り立つまでを描いた物語です。
「神ノ禍」という物語で、一応“主人公”という立ち位置に居る「ルドウィル」。この人物こそが「ラドウィグ」となるのです。
そして「神ノ禍」という物語の主題は「世界五分前仮説」。それと一応、デウスエクスマキナという概念も入ってきます。
この物語の舞台である“シアルン神国”ってのは、我々の言葉で言うところのVR空間。もともとは、閉じ込め症候群といった患者の意識を現実から切り離し、「シアルン神国」という架空の世界での新たな人生と新たな記憶を与える、というプロジェクトでした。ただ、不可能を可能に変えてしまう神「キミア」の介入により、あくまでも仮想空間でしかなかったその空間は、ひとつの独立した「世界」に変わってしまいます。
また、このプロジェクトの立案者である科学者「ユラン・レーゼ&ウェイン・レーゼ」というのは倫理観もクソもないマッドサイエンティスト。そのためシアルン神国には、本人は望んでいなかったのに実験台にされてしまった人々が一部混ざっていた。
そんなこんなで「我々が本来いるべき場所は、こんな世界じゃない!」と気づいてしまった人々が、シアルン神国という異世界ないし「意識の監獄」から抜け出そうとし始めるんです。
けれども、シアルン神国に介入していた神キミアが「そんなことさせてたまるかェッ!」と、あの手この手で邪魔をしてくる。しかし彼らは神の妨害をうまいこと躱して世界をブッ壊し、無事に現実へと戻るのでした。――……―っていうのが、ざっくりとした大筋になります。
そして結末においてカギとなる「ルドウィル」は、「現実に存在する者」と「仮想世界の住人である者」との間に生まれた、ヘンテコな存在。というか、「そういう属性を割り振られ、キミアにより創り出された生命体」ですかね。とにかく、イレギュラーな存在なのです。
そんなこんなでルドウィルは「シアルン神国」消滅の際に、その扱いに困った神の手によって「仕方がありません……」と現実世界のほうに飛ばされる、というわけ。
――以上が、ざっくりとしたネタバレとなります。「④白への融解」の巻末付録として、物語の根幹に関する考察を収録していますので、興味がある方は是非そちらを……。
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「神ノ禍」という物語は、近世の中央アジア~東欧のような世界観を舞台に、陰謀やら駆け引きやらが繰り広げられる壮大な群像劇です。
史上最悪と評された暴君の崩御から始まる、複雑で奇妙な後継者争い。「俺たちのメンツを潰しやがって!」という怨恨から、王政の打倒を目指して策を敷く貴族たち。そして「王朝という制度そのものを破壊してしまおう」と画策している宰相。そんな風に面倒でドロドロした政情に巻き込まれていく、神官や軍人たち……――これらは確かに、「神ノ禍」という物語を成す要素です。
が、それがこの物語の本筋だと思うなよ、っていう。つまりそういう話です。
これは本当にファンタジーなのか? っていう疑問に関しては、きっと答えが分かれることになると思います。
それにしても、だ。――考えてみれば、この話さ、中学生のときに書きあげたんだよね。本当に、当時からぶっ飛んだヤバい話を書いているなぁ……。
あっ、そうそう。3巻、4巻につけた巻末付録には「神ノ禍」という世界観を構築するにあたって用意した設定資料を載せてます。サイトのこのページにも資料は公開しているけど、そっちには載せてない「えー、こういう情報って本当に必要ー?ww」レベルの超蛇足なものとかがメインです。
各地域の食文化とか、各地域の「訛り」に関する細かい設定とか、改定作業にあたってブチ当たった壁とそれに関する嘆きとか。どうでもいいことをムギュッと詰め込んであります。「何を作ろうとしていたんだ、お前は!!」って、笑いのネタにでもしてくださいね。
それから、別ブログのほうには「架空神話の作り方」とかも載せています(本当は巻末付録に収録する予定だった記事です)。
あと、作中に登場する「神術: アル・シャ」っていうやつの呪符の再現とかね。
本当に、お前は何をやりたかったんだ、暘 弥涼よ……。
オリジナル版との変更点
2015年に完結したオリジナル版と、2021年の改訂版。実はちょっとだけ違う物語になっています。
変更点は以下の通りです。
- 「あのキャラクター」の正体を明かす方向に方針をチェンジ。それに伴い、結末の雰囲気がちょっとコメディチックになりました。
- 政ノ大臣の名前が変わりました。改訂版では「セィダルヤード卿」となっています。また性格が少しだけ、オリジナル版と比較すると温和で友好的になっています。
- 「ダメ夫とカサンドラ妻」の描写をよりリアルに寄せたので、シャネム夫妻が地獄の様相を呈しています。それに伴い、その息子であるルドウィルがやや荒れました。そしてルドウィルの兄貴分リシュが、より一層アニキ風を吹かせるようになっています。
- クルスムから血の気を幾分か削りました。
- 訛りの表現を微調整。「北アルヴィヌ訛り=京都弁で表現」、「南アルヴィヌ訛り=摂津弁で表現」、「西アルヴィヌ=誇張された河内弁で表現」という風に割り振りなおしました。
- 感情移入の動線にテコ入れをし、「推し」を誰かしら見つけてもらえる物語運びになったかな?
- 挿絵が入りました。
- ディダンの暴言が、ちょっとマイルドになっています(直接的な罵倒というよりかは、嫌味ったらしい感じになった)。
- 18禁になりかねないレベルの性描写はガッツリ削りました。
- 「自由で大胆な王都ブルサヌ!」な空気に合わせて、ジェンダーとか、そういうややこしい台詞は極力削除しています。
話の根幹は変わっていません。が、上記のような微調整が入っています。そして、少しだけ物語全体がまとう雰囲気が変わったかも。
そんなこんなで、2015年版を知っている方も、また別の視点から楽しめる「改訂版」になっています。
2021/10/07追記:誤字脱字等を修正し、再度改訂を施したものに本文を変更いたしました。
2022/06/10追記:販売先の価格改定に伴い、価格が上昇しました。悪しからずご了承くださいませ。